今年の7月30日づけのこの欄で、フレッド・クラップとミリアム・ホーン共著による 「環境ビジネス革命」 を紹介した。(カテゴリ・海外情報)
なにしろ、最新の環境関連技術を紹介する本なのに、写真や図が一枚もない。
文学書のような文字ばかりで書かれていて、やたらに疲れる本・・・。
しかし、この中で最も面白かったのが、科学エンジニアのバージン氏がベンチャー投資家の積極的な出資を得て立ち上げたグリーンフュエル社。
少し、おさらいをしょう。
氏が注目したのは、旺盛な食欲(光合成)でCO2を食べる藻。
まず、2万種もある藻の中から、最適な藻を見つけ出さねばならない。全世界の池や河から藻を集めて研究をした。
次はその藻を、排気ガスの科学組成に慣らし、侵入する他の藻やプランクトンを絞めだして急速に繁殖させなければならない。
そのためには、光合成を効率的に行えるようにするため、陽の光が底の藻にもとどくように工夫しなければならない。
そうすれば、藻はCO2を浄化してくれ、1トンのCO2から0.5トンの藻が生産される。
そして特筆すべきは、この藻から300ドルのバイオ燃料が生み出せる。
つまり、嫌われもののCO2がバイオ燃料に変身するという世紀の大手品。
アメリカのすべての石油、石炭、天然ガスの発電所から排出されるCO2の20%が藻で浄化されるとしたら、輸入石油の20%に相当するエネルギーが生産されるという。
それが机上の夢物語ではなく、一部で既に実用化されている。
アリゾナ州のフェニックスのソノラ砂漠。
ここは原子力発電所をはじめとして、いろんな発電所が並ぶアメリカで2番目に大きな発電所地帯。
発電された電力は、南カリフォルニアへ送電される。
その中に、4本の煙突を持った天然ガス発電所がある。
ところが、この4本の煙突からは煙が出ていない。
煙突のてっぺんから、足元に建てられている温室へCO2ガスが運ばれ、藻の生産を始めている。実用化が開始されているのだ。
また、発電所の冷却水に使われた排水は、硝酸塩で汚染されていることがフェニックス市では大問題だった。
ところが、藻にとってはこの硝酸塩が大好物。
藻という微細な単細胞生物。
地上で最も成長が早く、ものの数時間で量が2倍に増える。
しかも適応力が高く、世界のあらゆる場所で繁殖している。
その藻には、バイオディーゼルを作るのに最適な高エネルギー油も多く含んでいる。
トウモロコシやサトウキビなどに頼らなくてもよい。
窒素酸化物を無害な窒素と酸に分解するので、大気汚染物質を取り除く役目もはたしてくれる。
そして、何よりもCO2を酸素とバイオマスに返還する効率が一番高い。
そのほかに、エタノールになる炭水化物と動物のエサになるタンパク質も豊富。
これほどアメリカで藻が注目されているのに、なぜ日本では藻のことが叫ばれ、研究されていないのかが謎であった。
「一体、どうなっているの?」
ところが、13日の夜8:00〜9:00までのBS-TBSの 「榊原と嶌のグローバルナビ」 の中で、日本で藻の生産を開始しているベンチャー企業 「ユーグレナ」 を取り上げていた。
東大農学部卒の出雲充と鈴木健吾が中心になって4年前に立ち上げた会社。まだ売上げは5億円程度というところ。
ただ、アメリカのバージン氏と違うところは、バイオエネルギーから入ったのではない。
ユーグレナという0.1mmという藻に注目して、植物が持つ豊富なビタミン、植物でありながら動物と同じDHAやEPAの脂肪酸を持っていること、すべての必須アミノ酸を備えているというところに目をつけ、食料というかサプリメントから入ったという点に特徴がある。
アメリカでは動物のエサにしかならないと考えていた藻が、サプリメントという形で姿を現したことは注目に値する。
石垣島に培養プラントを設け、東大、阪大、近畿大などの研究室と連携して開発を進めている。
「光合成の天才」 と呼べるユーグレナで、世界の栄養不足問題は大幅に解決される。これさえあれば、あとはコメとかイモなどの作物さえあれば栄養失調にならないという。
http://www.euglena.jp/
上のURLを開けば分かるように、とりあえずはサプリメントでなんとか立ちあげたというところ。そして、こけからはバラミロン粒を利用して化粧品、洗剤などの需要開発にも力を入れてゆこうとしている。
一昨夜のテレビでは、プラントとノウハウを世界に輸出するとともに、バイオエネルギーの開発も進めてゆきたいと大風呂敷を拡げていた。
藻を企業化したという実績は高く評価すべき。
しかし、アメリカで実用化されつつある発電所や鉄鋼などの現場で、CO2で藻を生産するというノウハウが確立しているわけではない。
日本の電力メーカーや鉄鋼メーカーは、バージン氏がフェニックス市で行っている実験に対して深い関心を持ち、データを集めているはず。
そして、技術者を集めてすでに研究を開始していると思う。
場合によっては、バージンさんから技術導入ということも考えているだろう。
鳩山民主党が20年までに25%のCO2削減を強行するかもしれない。
となると、企業としてはサプリメントのベンチャーだけに期待しているというわけにはゆかない。あちこちに保険をかけておく必要がある。
大手企業自身が本格的に進出するという形も考えられる。
それともバイオエネルギーは、ITのように大手企業よりも身軽なベンチャーのアイディア力が勝利する産業かもしれない?
藻をめぐる企業化競争ははじまったばかり・・・。
水資源の豊かな日本は、藻が農業の姿を変える可能性も考えられる。
サプリメント嫌いな私は、どこまでも新鮮な農作物派であり続けるが・・・。
いやー工ッチ大好きって聞いてたけど、ここまでとは思わなかったよwww
フツー初対面の男と会う時にヴ ァ イ ブ入れてくるか?コイツぶっ飛んでるわwwwww
ま、ホテルで即ヴ ァ イ ブ引き抜いて息子ぶち込んだけどな☆ヽ(・∀・)ノ
こーいう子って入れるとすぐにイっちゃう子が多いから男はラクなんだよねぇwwwww
http://gOm.ChUeBrArIn.com/agphhyv/
この記事を今後読まれる方々に一応お知らせをしておきます。
この藻ビジネスの先駆者であるGreenfuel社は
既に倒産しております。
http://news.cnet.com/8301-11128_3-10239916-54.html
記事によると原因は3つ。
○スペインへの海外事業展開で不当たり
○藻を栽培するビニルハウスの設立・管理が高額
○現行の化石燃料エネルギーとの価格競争にはまだ全然勝てない
。。。。のようです。