2010年03月10日

OSSBをご存じ?  建築・建材展2010


建築・建材展は、次第に出展会社が減り、今までは面白い発見が少なかった。
しかし、セミナーには必ず1つは聞きたいものがあったので、そのセミナーに合わせて参加してきた。
ところが、今年は聞きたいセミナーが1つもない。
日経アーキテクチャーとビルダーズの編集部には、省エネに関して先見性が全然ない。
30万円のエコポィントのことしか書いてない雑誌だから、セミナーの魅力が減退するのは、やむを得ない必然現象。

セミナーがない分、今年は2倍の時間をかけてゆっくり出展を見て回った。
肝心のサッシや換気の展示がない。
したがってジャパンホームショーよりつまらない。
だが、個人的に面白いと感じた出展が8点あった。
その中で、ビルダー各社とも関心があると思われる4点だけを紹介したい。


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ます、最初にOSSBボード。
展示物を見たとき 「なーんだ。OSBボードか」 と思った。
別に珍しくも面白くもない。
通り過ぎようとした時、OSSBとSが1つ多いことに気が付いた。 
あれ?
ご存じのとおり、OSB (Oriented Strand Board) は、小径木を薄い削片状に加工し、方向性を直行するように接着剤で圧締成形されたもの。
ところがOSSBは、原料は麦わらで Oriented Structural Straw Board と少し表現が違う。
オランダの起業家が考案し、ドイツのベンチャーと組んで中国に工場を建設し、やっと昨年から生産をはじめたもの。
麦わらを一番多く入手出来るのは中国だからという。
会社名はパネルボードホールデング日本事務所。

OSBというのは、どちらかと言うと木口からの吸水性に問題があり、クギの剪断力や引き抜き力にも問題がある。
ところが、もらったカタログを見ると剥離、含水率、曲げ強度ともJASをクリアーしている。
そして、問題となる吸水膨張試験ではJASの1/3以下の性能。
原料が水分に対して抵抗力が強い麦わらであるということと、撥水ワックスでの処理を行っているかららしい。
それにクギの剪断は2倍、引き抜けは3倍の性能を持っている。
そして、価格はOSBと同程度という。
ただ、日本の規格にパスしているかどうかを聞くのを忘れた。


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次はオーニング。
日本に、ドイツ製などの外付けブラインドが数多く紹介されているが、台風のことを考えるとなかなか使えるものがない。
一番関心のあるのが2プラス1のガラスの間にブラインドを入れたサッシ。
これでU値が1.2W〜1.3Wのものを探しているのだが、なかなか入手出来ない。
そこで、今回目についたのがオーニング。
オーニング工業会がまとめて展示していて、機能的に優れたものが多い。
中でも、長野県駒ヶ根のタカノの多様な商品群が面白かった。


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次はスガツネ工業の建具金物。
写真のようにドアや引き戸を閉めれば、壁と一体型に納まる建具金物など、新製品が多く開発されており、使いたいものと開発して欲しいものがあった。
このほかに他メーカーで電気不要のオートドアがあったが、工事費が高く、気密性が悪そうで使えそうになかった。


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最後に田島の屋上緑化システム。
しばらくご無沙汰しているうちに、技術面で大きく進歩しているのに感心した。
田島以外でも、屋上や壁緑化に関しては使ってみたい提案がいくつかあった。




posted by unohideo at 21:21| Comment(0) | 技術・商品情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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